琴平神社例大祭(北海道ふるびら町)

 手元に「琴平神社例大祭」の大きなポスターがある。札幌古平会のS会長が送ってくれたもので、7月13,14,15日の三日間にわたって開催される。海上渡御で始まり、猿田彦火渡りで終わる。そして、わが郷里・古平町に本格的な夏が来る。
 
 大漁旗を飾った漁船が列を作り、先頭に大神輿を載せて湾内を廻る。漁協前の岸壁に観光客、見物人が押しかける。祭りの賑いは猿田彦の火渡りでピークに。高下駄を履き、剣を構えた天狗さんは大きな動作で火を燃やせと煽り立てる。
 
 大炎上した時に天狗さんは火の粉の中を踏み渡る。興奮した見物客から歓声が上がり、大きな拍手が巻き起こる。この三日間のために古平の人たちは入念に準備する。かつて行列の太鼓や笛の音が聞こえてくると夢中に駆け出したものだ。
 
 琴平神社の坂の下に「味天狗」という店がある。主人は弟の同級生で、古平の珍しい料理を特別出してくれたりする。彼も若いころ天狗さんを務めた。天狗に選ばれるのは名誉である。古平のお祭りの場面場面の記憶は自分の宝だ。
 
 祭りにあわせてyoutubeで楽しみ、故郷の友人たちのことを思い出してみたい。