ウニ飯

 
 北海道・島牧村(古平町と同じ後志管内)出身の看護師さん。オレの担当のとき、昔食べた魚介の話になる。浜訛りで会話するので周囲の人には分からない。この下旬に三人姉妹で北海道に行くという。故郷をしばらくぶりで訪ねるそうだ。
 
 札幌の兄さんが車で連れて行ってくれるが、片道3時間近くかかるだろう。そう嬉しそうに話していた。すでに実家はないのでお墓参り帰郷だと言う。お土産に塩ウニを買ってきたいと楽しみにしている。島牧も良質のウニや魚が獲れる場所だ。
 
 その話を聞いて、冷凍庫の中にある粒ウニを思い出した。今がまさしくウニの旬の時期。我が家の隣家はウニ採り一家だった。家族総動員でウニの実取りなど働いていた。かつては塩ウニは板状に固められていたが、今はビン詰めが主流。
 
 塩ウニを熱いご飯の上にのせて一気にかきこむ。そんなイメージにとらわれて冷蔵庫に移した。病院スタッフが「暑さに負けないでとにかく口に入れてください。それが第一ですから」と助言した。きょうの古平祭りを想ってウニ飯といく。