東京ふるさと会の季節

 わたしの故郷・北海道古平(ふるびら)町が150周年記念式を行った。日本海に面した漁業の町。明治2年(1969年)に幕府直轄だったニシン漁・古平場所が北海道開拓使古平出張所となった。以後も古平町一町で古平郡をなしてきた。
 
 広報誌(10月)に紹介されている。われわれの年代はニシン漁最後の世代だ。生まれた頃ニシンは取れなくなっていった。現在、人口は3,000余人、著しい高齢化がみられる。役場・町民が懸命に頑張っている写真が広報誌に掲載されている。
 
 「東京ふるびら会」が近く開かれる。毎年一回、町長、札幌古平会会長も参加され、50~60名の町出身者が古平訛りで懇談する。友人Tさんが「東京千歳会」に参加することにしたそうだ。彼の柔らかな表情は郷愁の想いだろうか。
 
 多くの故郷会がこの時期開かれる。日常生活に慣れきった老人たちには、故郷会は非日常の場だ。幼いころの思い出を共有し、杯を交わす。お互いに生き延びてきた喜びが幼馴染の顔を見て増幅する。平成最後の“故郷会”の盛会を祈念。