「おーい! オレだ、元気か?」、弟に電話した。久しぶりに声が聞きたかった。「おおっ、大丈夫だ。アニこそ倒れるなよ」。「分かった」。
 
  「こっちは(吹雪が)吹いているよ」。弟はニ歳下。今も電気工事士として強風の日本海に臨む町で働いている。「じゃーな」、ほぼ同時に電話を切った。