未来小説「リングトーン」

 小説「リングトーン~未来からのメッセージ」(新評論)の贈呈を受けた。先月入院後に友人が小説を出した。さっそく家人が病室に届けてくれた。リングトーンとはスマホの受信音。主人公が200年先の未来で体験する出来事を伝えている。
 
 AI、ロボット(アンドロイド)が支配する社会で人間は「仕事を奪われ、生きがいをなくして」いる。元通信社記者だった著者・塩田良平(本名・松崎秀樹)の幅広い知識と生き方が作品の枠から溢れ出ている。ミステリーだが、哲学的でもある。
 
 病室では携帯メールだけが可能だったので、「拝受」と「読みました」の2回送信した。ただわが携帯メールアドレスは個人用なので、塩田氏には迷惑メールとしてはじかれた可能性もあった。小説を書き上げる辛さと喜びに敬意。
 
 すでにAI時代に突入している。人間の生活がどのように変わり、精神はどう変化していくのかがテーマだ。結論は「仕事」と「生きがい」が人間のテーマとして未来では最大問題になる。ジャーナリストの心情がよく分かる一冊だ。
 
タイムマシーン、ロボット・アンドロイド、医療など米国映画でもこれまで多く製作されてきた。個人的には映画「ミクロの決死圏」で壊れたロボットが修理のため列をなして並んでいる場面が記憶にある。いま高齢社会での人間の姿だ。