真ガレイは今が旬

 カレイの煮付けは妹のおすすめどおり旨かった。金曜日夜に魚類冷凍便が到着、さっそく昨夕飯のおかずになった。妹は「底に入っているカレイは煮付けてね。とても美味しかったから」と念を押した。

 なるほど身が厚く立派な卵を抱えていた。箸を入れると白くてキメ細やかな身がほどよく骨から離れた。カレイの身はきわめて上品で味が良いといつも思う。煮汁が濃くても薄くても白飯(しろめし)に合う。

 「(北海道)新聞にでてるけど真ガレイは今が旬」(妹)。積丹沖でのカレイ漁が本格操業する時期になった。今回の荷物にはヒラメの昆布〆、生干しカレイも入っていた。一か月分の華麗なおかず食材を確保。

 かつて古平港はカレイ釣りの人たちで賑わった。この時期から5月連休まで札幌方面からの釣り人たちが防波堤にびっしり陣取って竿を振った。子どもの我々も短い簡単な竿を30メートルほど投げて砂ガレイの当たりを待った。

 今では釣り人の数は減っている。春の陽射しに海面が光るこの時期、弟・従弟と並んで竿を投げた記憶がよみがえる。あの頃は古平町は人口も多く賑わっていた。いまでは高齢化で70歳代は若手だ。町の広報誌はふるびら再生を特集している。