「兄姉のお祝いしました」

 「お寿司で“兄姉のお祝い”をしました」と札幌の妹からメール。弟の“古希”と積丹町の妹の誕生日を祝って食事したという。その席には叔母も招いた。母の末妹でわれわれ兄妹がこれまでお世話になった。高齢になったが元気だとのこと。
 
 できれば自分も参加したかったが叶わなかった。お互いに年齢を重ねてくると、ここまで生きてきた“同士”の感が強い。それぞれ人生さまざまな出来事があったがそれなりに乗り越えての現在である。お互いにいたわり合う機会は多いほど良い。
 
 50余年前に父が海難事故で亡くなって4人とも決意を固めたのだ。今頃になって分かったが、そこから兄妹の絆を強めながらつながってきたのだ。万一仲たがいをするようでは父に申し訳が立たない、その一念。お互いの信念になった。
 
 妹が書いていた。「T叔母と母はとても仲好しだった。母がバス停近くの叔母宅に和菓子を買っていき二人で食べた話しを聞くことができた」。この文字を読みながら胸が熱くなった。母も父も弟妹を大切にした。そのことを忘れることはない。