キジバトの巣づくり

わが家の庭で鳥の巣づくりがはじまった。キジバトだ。体に青や赤い羽根が入ってきれいだ。繁殖期のオス鳥がしきりに木の枝葉の中に小枝を運んでいる。嘴にくわえながら周囲を警戒している。繰り返して枝集めだ。(居間の窓からみている)。
 
一回だけメスをみた。オスより一回り小柄で地味な色合い。このカップルが懸命に巣づくりしているのを見て胸奥に感じた。本能だろうが天敵を警戒しながら巣づくりに励む対のキジバトの真摯さにじっと見入ってしまった。
 
キジバトは〝幸せの青い鳥〟ともいわれる。わが家の一本だけ残された槙(まき)の樹の中で卵を産み、卵を抱き、雛が育つ。どのくらいの期間で幼鳥が独り立ちして旅立つのか、楽しみだ。メスばかりかオスも交代して卵を抱くという。
 
 今月は家族三人の誕生日がつづく。息子、孫(男児)、私の順。まずこのキジバトの巣づくりを喜びたい。生き物の命の継承、その軽やかな厳粛さをみせてくれる鳥の家族、ビックプレゼントだ。家族と雛の誕生を心待ちにする。