時代は「コンシェルジュ」

 Docomoの新聞全面広告に「しゃべってコンシェル・無料」とあるのが目に付いた。正確に言えば、「コンシェル」という単語に反応しているのだ。コンシェル=コンシェルジュだろう。最近、どこに行っても良く耳にする言葉だ。
 
コンシェルジュは本来「集合住宅(アパルトマン)の管理人」という程度の意味らしい。今ではホテルの宿泊客のあらゆる要望、案内に対応する「総合世話係」の名称になっている。宿泊客のあらゆる要望に応える事をモットーにしていて、「(宿泊客の要望に対して)決してNOとは言わない」そうだ。
 
「近年はホテルに限らず、ステーションコンシェルジュ(JR)やボーテ・コンシェルジュ伊勢丹)など、種々の施設で同様の役割を担う人をコンシェルジュと呼ぶような使い方や、サービス体系として『コンシェルジュ・サービス』という呼び方もされている」との説明もある。
 
数年前に大学病院に入院したときに、すでにこの「コンシェルジュ」は使われていた。受付係や案内係の女性がそう呼ばれていたように思う。最初はなにか「こそばゆくって」、こっちの方が照れてしまうようだった。なにせ、フランス語はまったくダメだからなぁ・・・。しかし、一週間もすると慣れてしまったが、自分からは決してこの言葉は出てこなかった。
 
近くの病院でも昨年からコンシェルジュの呼称を始めた。全体的なCI(コーポレート・アイデンティティ)をめざしていることが明らかだ。その一環で、コンシェルジュが使われているのだ。社会全体の風が「コンシェルジュ」の方向に流れている。その意味はなんなのかまだ分からないが、世の中が大きく変わってきていることをなぜか感じてしまう。