酒もタバコもNON!の時代

今朝の朝日が「喫煙率」(2面)と「禁酒令」(15面)について報じている。「ニュースがわからん!」で、政府が喫煙率を2022年までに12%にする目標を決めたとある。2010年で19.5%だったから大幅に減少するつもりだ。他人の煙を吸わない受動喫煙も、日常的に被る人を家庭11%から3%に、飲食店50%強から15%にする。行政機関や医療機関は0%。がん対策の計画に盛り込んだ。
 
平成元年(1989年)の喫煙率は男性55.3%、女性9.4%だったが、平成22年(2010年)には男性32.2%、女性8.4%となっている。いかに世の男性群が禁煙圧力に屈したかが明らかになっている。小生は幾度かの挫折を経て40歳で禁煙した。周りの友人たちも家族から迫害されて相次いで禁煙した。現在、吸っているのは5~6人に1人という感じだ。一方、女性の喫煙率はたいして変わっていない。女性は「隠れスモーカー」が多いから、実際はもっと高い数字のはずだ。
 
「禁酒令」は高島宗一郎・福岡市長が1カ月間全職員に求めた前代未聞の措置である。その狙いと受け止めについて、高島市長、弁護士・平田元秀氏、漫画家・弘兼憲史氏がそれぞれの立場から見解を述べている。市長は「公務外も『看板』背負っている」と述べたのに対して、平田氏「自由をしばる人権侵害」、弘兼氏「一律に職員叱るのは疑問」と、市長の子どもっぽさを批判している。
 
本音を言うと、堅苦しい時代になってきたものだとつくづく思う。個人の嗜好の問題であった酒とタバコが、世の中の奇妙な品行方正の流れに追い詰められ続けてきた。小生は昭和46年(1971年)の入社以来約7年間、当時の日本専売公社の広報を担当した。70年代に米国から喫煙と健康問題が上陸して、タバコの売り上げは頭打ちになっていった。
 
酒も銀座にあった日本酒PRセンターの活動に少しだが関わった。小生が社会人になったころから日本酒の中味が変化してきたのだ。それは売り上げの停滞を打破しようという動きだった。酒を痛飲し、食後の一服に至福を感じたあの時代の若さはすでにどこにも見当たらない!!