飯田橋「鳥政」にて

 
昨夜の台風4号は首都圏にも大きな被害を与えた。東海道東北新幹線も強風や停電のため一時運転を見合わせた。強まる風雨を報じるテレビを、飯田橋の「鳥政(とりまさ)」でK出版社OBのU氏と見ながら懇談していた。この店はBS-TBS吉田類の酒場放浪紀」にも登場した飲み屋である。JR飯田橋東口を出て道を渡り、左側に少し歩くと数件の店が並んでいる。手前から3軒目ですぐ分かる。結局、この日は7時半に切り上げた。
 
夕方6時に「鳥政」集合にしていた。JR飯田橋駅東口から外に出ようとしたら駅周辺が傘を半分に広げた帰り客で埋まっていた。風が巻き始めて雨も激しくなり、傘をしぼめながらどんどんお客は入ってくる。この駅はJRと地下鉄との乗換駅でもあるため、この周辺の会社員が一斉に駆けつけた状態だ。なんだかゲバ棒ならぬ傘をもったデモ隊が押し寄せてくるような錯覚にとらわれた。昨日はまだみんなに余裕があったからトラブルはなかったようだが、緊急事態にこの駅は危ないと思った。
 
今朝の読売埼玉版には、「列車に傘接触、ひかれ死亡」とある。台風がまだ来ていない朝7時過ぎの事故である。JR北朝霞駅によると、事故が起きる直前にホームは通勤客であふれていた。20歳の青年がホームの端を歩いていて、もっていた傘が貨物列車と接触、弾みで線路に転落し轢(ひ)かれた模様。事故は駅員が安全配置につく10分前に起き、当時はホームに駅員がいなかったという。この北朝霞飯田橋もそうだが、古い駅のホームは狭いので、ラッシュ時など混雑時には乗客があふれていて極めて危険である。