猫はネコだ!!

 「そもそもネコは『いてくれるだけで、ありがたい』存在。寂しい人の心を震わせ、穴を埋めてくれるのだ」。朝日be版「ネコは現代人を救う?」にある、5月公開の映画「レンタネコ」で監督・脚本を担当した荻上直子さん(40)のネコ体験だ。20代で米国留学中に「絶対的な寂しさ」を味わった。その時、友人から預かったネコが「つかず離れず、以心伝心の距離感が絶妙だった」と振り返っている。
 
 精神科医で人間と動物の関係を研究している横山章光氏が、人間とネコについて「ネコとは孫に対するような関係。どちらかというとネコが主導権を握っている」と指摘している。一方、犬と人間とは「人間が親、犬が子のような関係。こちらの支配下に入れる」という。同氏は最近のネコを身近に求める動きの背景を、「ネコ的な、管理されず、気の向くままに生きる姿が好まれているのだろうか」と話している。
 
「猫には昨日も、明日もない。あるのは今だけ」と喝破したのは、「ネコ」という名前の猫で、曽野綾子氏の小説「ボクは猫よ」(WAC BUNKO)の主人公だ。すべてに理屈をつけ、往生際の悪い人間どもを、したたかにネコパンチで打ちのめしている。かのウィンストン・チャーチル曰く「私はブタが好きだ。犬は我々を尊敬するし、猫は我々を見下す。ブタは我々を対等に扱ってくれる」。彼は大の愛猫家であった。「猫の舌は毒、犬の舌は癒し」(フランスの格言)。
 
Again I must remind you that A Dog's a Dog -- A CAT'S A CAT. (再度申し上げておくが、犬は犬、猫は猫だ)。ミュージカル"Cats"の原作者、T.S.エリオットの一言で終わりに!!。