農村の小学校運動会に行った

   昨日は娘の子どもの運動会に遠出してきた。四年生になってだいぶ体力もついてきて、バスケットと水泳の練習に通っている。走り方も変わって力強くなり、これから本格的に成長期にはいっていく予感がした。一人っ子で大人に囲まれて育っているせいで、なんでも聞き耳を立てているのが可笑しい。それでいて「天然」のところがありまだ幼い。
 
 このように運動会を楽しんだのは自分の子どもたちが3、4年生のとき以来で、およそ30年ぶりだ。いま近所の学校の運動会では敷物に座ってみている人などいない。食事も子どもは校内で食べるので、親は手ぶらで応援に行っているようだ。あっさりしたものだ。たまたま運動会のときに学校の側を通ると、それでもなんとなく覗いてしまう。一年生が可愛い!!
 
 娘のところは農村地域で、村が合併して市になった街だ。全校生徒が100人弱とこじんまりしているが、親も子どもも全員参加で地域行事として運動会を開いている。来年入学予定の子どもたちが親と一緒に参加したが、新興住宅地が開発されたので30名近くいた。狭いグランドを囲んで30~40代の父兄が熱心に応援している。祖父母も来ている。そしてみんなで手作りのお昼を囲んでいる。
 
 感心したのは、みんなが積極的にお手伝いをしていることだ。娘の話では「父兄はもちろんこの小学校の卒業生である中学生が何人も来て、先生方の助手を務めていた」という。挨拶に来た市長も県議もその小学校の卒業生で、「うちのお爺ちゃんやお父さんの古くからの知り合いや同級生だ」という。しがらみの農村文化はまだ続いているのだ!!しがらみを最近は絆ともいう。
 
 こんなローカルな運動会は50年以上前に自分の町で開かれていた運動会と同じ雰囲気だった。地域対抗の綱引き合戦があり、これも盛り上がっていた。30、40代の子育て夫婦が多いからこそ実現するプログラムが盛りだくさんだった。後片付けが終わるまで娘夫婦を待っていたが、父兄全員が一生懸命体を動かし汗だくになりながら先生の指示に従っていた。それを見ていて、なぜか嬉しかった。