「数学嫌いで頭痛」の新学説

   「数学嫌いが数学のことを考えると頭痛がするのは本当だった」。米国とカナダの研究者が脳の働きを調べ、数学嫌いの人が数学で実際に痛みを感じていることを明らかにしたという。米科学誌プロスワンに発表した。今朝の朝日7面コラムにそうある。物凄く数学に弱い小生としては、納得するやら絶望するやら複雑な心境だ。
 
 数学の問題を見たときや問題を解くときに、痛みを感じる脳の4か所が活性化するかどうかをf MRI(機能的磁気共鳴断層撮影)で調べた。その結果、数学嫌いの人は数学の問題だと分かると4か所すべてが強く活性化した。苦手の度合いが強いほど強く反応したという。数学嫌いが「痛み」を感じるのは、問題を解いている時ではなく、数学の問題が出ると分かった時だったそうだ。
 
 然り、図星である。高校時代には数学はほとんどできなかった。脳と心に痛みを感じていた。大体その原因を考えてみれば、中二になったころから思考がついていけなくなった。このころから数学は複雑な要素が盛りだくさんになるからだ。先生の影響もあったかも、と他人のせいにするのもなにか寂しいしなぁ~。
 
 友人のF君は理数の天才だ。いつもニコニコしながら問題を解いていく。小生が苦痛に顔を歪めるほど、彼は微笑みを浮かべながら教えてくれる。大学入試を前にF君が数学の特訓のために我が家にたびたび来て、徹夜で教えてくれた。小生が「ギリギリ30点とれれば良いから。それ以上は無理だから」と言うと、「大丈夫、それぐらいは普通に解けるようになるから」と励ましてくれた。今でも二人の数学回路はまったく異なる。当然だが・・・正反対のままだ。