病院の「トリアージ」って??

  先日、通っている病院の緊急外来に用事があって行ったら、「トリアージ」と書いた腕章をつけている看護師さんがいた。「トリアージトリアージ・・・??」、その意味が分からなかった。帰宅して家人に聞いたら「拠点病院に災害などで緊急患者が多数運ばれてきたときに、ケガの程度などによって治療の優先順序を決める看護師」で、専門の教育を受けているとのことであった。それでテキパキと動いていたのだ。
 
 ウィキペディアには、「トリアージTriage)は、人材・資源の制約の著しい災害医療において、最善の救命効果を得るために、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定すること。特記すべきとして、優先度決定であって、重症度・緊急度決定ではない」とある。語源はフランス語の「triage(選別)」。適した和訳は知られていないが、「症度判定」というような意味。一般病院の救急外来での優先度決定も広義のトリアージであり、識別救急(しきべつきゅうきゅう)とも称する。
 
 いま医療の世界は急速にデジタル化していて、経営がITを活用したメディカル・マネジメントの方向に進化している。いわゆる「経営の質」が問われ、その評価が高くなければ「良い病院」と認定されなくなってきた。病院の評価基準が明らかに従来と異なってきたのだ。当然、「顧客」である患者重視の方針が掲げられ、「お客様」として位置づけられた患者やその家族のニーズが重視されるようになってきた。
 
 以前にも書いたが、定期検査に行く埼玉医大国際医療センターはじめ一般病院でもスタッフの呼称がどんどん横文字化している。また、診察券は磁気データ化されていて、患者のすべてのデータが蓄積されていく。きょうの朝日・経済コラムが「ローソンのポイントカード」の狙いを書いていて、同感した。われわれの行動履歴は今後、ますますビッグデータ化されていく。病院のデータをも含めてだ。