握りの弱さでモノを落とす

 先日、懇談していたジャーナリストが興味深い話をした。新年賀詞交換会に出ているとマスコミ各社OBの大先輩たちと一緒になることが多い。これら先輩たちはワイングラスで飲んでいる場合、うっかり落としてしまうケースが多々あるという。グラスの細い脚の部分をつかんでいるつもりが、酔いが回ってきて話に夢中になるとつい握りが弱くなってしまう。それでワイングラスが落下して、ワインが飛び散る。それが何回か続く人もいる。
 
 このエピソードを聞いていて、わが身にも覚えがあると思った。最近、自分で握っているつもりのモノが思わぬところでポトリと落ちてしまうことがある。食器、文房具、日用品などの細身のものだ。そのたびに家人から冷たい視線でにらみつけられる。まだ、ワインやコーヒーが入っていないから良いようなものの、もし液体をこぼしたら半殺しに遭う(ウソ!!)。現在65歳だが、ここ4、5年前から握りの弱さで何回も冷や汗をかいている。指先の指紋もツルツルになってきた。
 
 ハンドクリッパーを見つけ出して、昨日から少しずつ握りのトレーニングを開始した。すべては握力の弱体化に原因がある。このハンドクリッパーはかつて家人の母親が入院中に使っていたものだ。やってみると予想よりはるかに硬い。相当の力を入れないと握りこめない。よし、とりあえず10日間PCの側に置いて朝晩やってみよう。朝起きる前のストレッチに手のひらを力いっぱい10秒ずつ開閉の3回繰り返しを加えた。さあ、続けるぞー!?