北海道の暴風雪

 北海道を発達した低気圧による暴風雪が襲った。2日から3日にかけて、合わせて8人もの方々が死亡した。車内での一酸化炭素中毒死や、車の立ち往生から目的地まで歩こうと数百メートルで力尽きたようだ、と報道されている。今回は道央も厳しかったが、道東の中標津町網走市で最大瞬間風速30メートル以上を観測した。最大級の厳しい荒天だった模様だ。中標津で5人、網走、湧別、富良野でそれぞれ1人が亡くなった。
 
 こんなに死者が出た暴風雪は物心ついてからなかったはずだ。無念にも被害にあった人たちに哀悼の意を表す。厳しく長い冬を耐えながら、兄弟たちや友人たちが懸命に雪や強い風と戦っている。故郷の積丹半島日本海の低気圧発達で、今年は豪雪だという。例年以上に大変な雪かきを強いられている。この大変さと絶望的な気持ちは経験した者でないと分からない。彼らの生活は、ひどいときには一日のうちに何回も繰り返し雪かきをしなければならないのだ。
 
 今朝の新聞一面の太文字を見て、さきほど弟に電話した。「大丈夫か」、「いやー、凄い天候だし、まだまだ相当寒いよ」、「家の屋根、大丈夫か」、「あぁ、だいぶ雪が締まってきたから考えるよ」。こんなやり取りから始まった。2日土曜日がひどかったという。ちょうど従兄弟の長女の結婚式が札幌で行われ、自分の車ともう一人の従兄弟の車に親戚を乗せて札幌まで行ってきたという。かなり運転慣れしている弟が「雪と風で泡食ったよー」と言っていた。
 
 午後一番で出かけて夜帰ってきたら、「雪が山ほど積もっていて、すぐ家に入れなかった」という。そして「まだまだ春は来ないよ。今朝もマイナス10度以下だったぞ」と珍しく嘆いていた。今年は北海道方面で低気圧が発達する場面がたしかに多かった。胸が痛くなるが、助けることなど何一つできない。弟とはたまに電話で「元気だか?」、「おぉ~元気だ」と短いやり取りをするだけだ。男同士では、妹たちとはまた違うやりとりになる。