「極北ラプソディ」と故郷の風景

 昨夜、NHKドラマ「極北ラプソディ」を観た。一昨日夜は知り合いの会社のパーティー八芳園で開かれて、友人のS氏とともに出席した。それで前編はビデオに撮っておき、後編が始まる直前に観た。
 
 故郷・古平をはじめ積丹半島のいくつかの風景がシンボリックに登場した。丸山岬が何回か出てきて、懐かしかった。余市から積丹に向かって海沿いに行くと、丸山が見えてくる。「古平に帰ってきた」といつも思った。今でもそう思う。
 
夜の丸山の風景で中腹に光っていたのは、古平温泉の灯だ。幼い時に通った古平小学校新地分校が古平高校になり、そして、町営古平温泉に変わった。この塩分が強い黒い温泉は保温力抜群なのだ。帰郷すれば弟と毎日行く。
 
 この町に帰るといつも感じるのは、「海と空が近く見える」ことだ。手が届くように目の前に海がある。いま住んでいる埼玉は「海なし県」なので、積丹半島の海は自分にはいつも憧れだ。セタカムイと呼ばれる大きく突き出た岩が映り、その彼方に小さくローソク岩が立っていた。セタカムイとはアイヌ語で「犬の神」の意味。義経伝説とかかわりがある。
 
 今朝の朝日新聞2面下の書籍広告に、海堂尊「極北ラプソディ」シリーズ累計58万部突破とある。「瑛太主演のドラマで大反響」とも書いている。彼が演じた若手医師は「この町は20年後の東京だ」と述べた。病院の待合ロビーにはエキストラで地元の人たちが出ていた。院長(小林薫)の記者会見の場面で、院長の隣に本間順司・古平町長が真面目な顔で座っていた。