「丸亀製麺うどんのざるにカビ問題」

丸亀製麺うどんのざるにカビ 約1カ月も公表せず」
(共同通信201305092150)
 セルフ式うどん店「丸亀製麺」を展開するトリドール(神戸市)が4月に、ざるうどんを食べた客から、ざるの裏側にカビが生えていると指摘されていたことが9日分かった。その後、約1カ月もの間、同社はカビの事実を公表しなかった。客がフェイスブック上にカビが生えたざるの写真を掲載し、事実関係を書き込んだため、ネット上で問題が広がった。共同通信が問い合わせた後、9日夜になって謝罪文をホームページに掲載した。
 
  この時間には、すでに「ヤフーニュース」で次の通りアップされていた。
丸亀製麺の「報告書」】
お客様各位       
2013 年5 月9 日 株式会社トリドール
「ざるうどん」の「ざる」裏にカビが発生していた事案についてご報告いたします
4 月7 日に発生した事案に関し、お客様よりご心配のお声を頂戴いたしました。
ご心配をおかけしまして誠に申し訳ございません。当社は食を提供する企業として安全確認の意識が不足していた事実を真摯に受け止め、同様の事案が二度と発生しないよう、直ちに対策を講じました。今回の事案の原因につきましては、洗浄後に水分が残ったままの状態で「ざる」を保管したため、裏側にカビが発生いたしました。対応策としましては、店舗での食器洗浄と乾燥に関するマニュアルを作成し、全店舗に周知徹底いたしました。
経過につきましては、以下の通りでございます。
事案の経過
4 月7 日14 時00 分頃 お客様よりカビが発生している旨ご指摘を受ける。
4 月7 日15 時30 分頃 店舗より担当マネージャーに報告が入る。
その後すぐ、当該店舗の全ての「ざる」の状態を確認。
4 月8 日9 時00 分頃 本社より全店舗の「ざる」の状態確認を指示。
4 月8 日20 時00 分頃 全698 店舗(当時)の「ざる」の状態確認が完了。
4 月9 日9 時00 分頃 原因を究明し、再発防止策を策定開始。
4 月9 日16 時30 分頃 再発防止の為のマニュアルを全店舗に配信。
既に全店舗での安全を確認しておりますので、安心してお食事ください。
 
Facebookでは「どこの店舗だったのか、その他の店舗の結果はどうだったのか」、「情報を公開しないと消費者としては安心できない」などとある。また、瑣末な指摘だが、「お客様からご心配のお声を頂戴いたしました」の「ご心配」という表現はおかしく、会社の姿勢に信用できない、との苦言もネット上では飛び交っている。
 
 食品関係のトラブルはとかく問題が飛躍的に拡大しがちだ。リスクマネジメントおよび緊急時の広報活動について、企業側に日常的な緊張感が求められる。広報を仕事とする小生としては、やはり会社の認識、対応が甘いといわざるを得ない。今後、ネットやテレビ、週刊誌などの多様なメディアに飛び火していく予感がする。