日本食ブーム、伝統食品の売り込み

 「橋下発言」、「飯島訪朝」などセンセーショナルな報道が相次いでいるが、それぞれの論評は専門家が述べているし、これから広がってくる波紋こそ大きな意味を持ってくる。フラッシュのようにニュースが消耗されていく。その重ね絵を果たして我々は見通すことはできるのだろうか??
 
 今朝の読売13面に興味深い記事がある。「伝統食品輸出後押しを、中小企業の挑戦続々」で、生活部・大森亜紀記者の書いたものだ。「海外での日本食ブームを追い風に、地方の食文化に根ざした伝統食品を世界に売り込む動きが盛んだ。ただ、伝統食品を作っているのは、地方の中小企業が多い」と指摘。
 
 大森記者は「製造過程に『危険度分析に基づく重点衛生管理(ハサップ)』を導入することを求める国や流通業者も多い。しかし、農水省によると、中小規模の食品製造業のうち、ハサップを導入しているのは27%にとどまる。輸出できる事業者を増やすには、施設改善支援策などの拡充が必要だ」と提言している。
 
 最近、日本食メーカーなどでも「地方発グローバル」という言葉をよく聞く。食品安全基準は各国によって異なる部分も多い。食中毒事故の防止などにきちんと備えをして、中小企業でも積極的に挑戦してほしい。すでに、進出・成功している「他社に学ぶ」姿勢は、わが国の厳しい食品基準の共有化にもつながる。