ティファニーの「ネコババ」

   昨夕、9党首討論会、エジプト騒動、2020五輪プレゼンテーションなど盛りだくさんのニュースの中で、もっとも強烈だったのは「ティファニーネコババを」(読売国際面タイトル)だった。米abcニュースは「 Tiffany Executive Nabbed for Allegedly Stealing Jewels 」と報じている。なんとも皮肉な事件だ。
 
朝日デジタルによれば、「連邦捜査局FBI)などは2日、高級貴金属メーカー『ティファニー』から約130万ドル(約1億3千万円)相当の貴金属を盗んだ疑いで、同社元副社長のイングリッドレダーハース・オクン容疑者(46)を逮捕した。盗んだ貴金属は別の貴金属業者に転売していたという」。
 
 あまりにもニュースとしての「出来が良い(まさか?の連続)」ので久しぶりに眉毛が下がってしまった。「やァーゃ!!」という感じだ。容疑者は元商品開発担当の副社長で、この2月にリストラ退職した。在庫点検で足が付いた。なんと、盗んだのはいずれも1万ドル未満の商品で、これで社内での発覚を避けていた。コスい。
 
 かつて「犬が人を噛んでもニュースにはならないが、人が犬に噛み付けばそれはニュースだ」と教えられた。このティファニーを舞台にした女性幹部の商品転売事件は、ニュース性を幾重にも備えている。ティファニーで栄光を浴びていた彼女は46歳で本当に「猫糞(ネコババ)」になってしまった。宝石の魔力だな?!