川柳の「うがち・おかしみ・かるみ」

    昨夜寝る前、眺めていたタウン誌「日本橋」(7月号)に「川柳募集」の案内があった。①日本橋をイメージさせる川柳、②なんでもあり川柳、どなた様でも、どんな作風でもOKとある。もちろん自分には川柳の素養はない。ただ、募集の横に興味深いコラムをみつけた。
 
川柳は口語が主体で、季語などの制限もない。同じ音数律を持つ俳句とともに、俳諧(俳諧連歌)を源とする。あらかじめ用意された七七(前句)を省略し、五七五(附句)が独立した。「うがち・おかしみ・かるみ」の三要素など人情の機微や心の動きを特徴とする。
 
 川柳と称する作品の第一号は日本橋を描いた句だという。「降る雪の白きを見せぬ日本橋」。宝暦7年(17570年)8月25日、柄井川柳が始めて選んだ13句のうちの一句。絶え間ない日本橋の往来を見事に詠んでいる。前句は「にぎやかなこと にぎやかなこと」。
 
 今朝の読売「四季」には、「明日もまた会社があると思うならお手元の資料をご覧ください」(堀合昇平)。選者・長谷川櫂の評、「社内の会議の場面。前半は言葉にするまでもない、いや言葉にしてはいけない部分。それを言葉にしまったために、危ない短歌になった」。