中国版「三国演義」切り紙豪華本

  中国で日本語学校の教師をしているTさんが夏休みで帰国した。一昨日夜に電話があり、昨日いっしょにお昼を食べながら話しを聞いた。奥さんが緊急入院して大変なのに、ぜひ小生に会って渡したいプレゼントがあるという。立派なケースに入った「三国演義」の切り紙つき巨大豪華本だ。仰々しいタイトルが漢字で書いてあるが、上手く読めない。
 
 この内容は「三国志」に登場する多くの英雄、豪傑を見開きで一人ずつ紹介している。左のページにはその人物の紹介が中国語、英語、日本語で書かれ、右側にはその似顔絵が見事な色彩の切り紙で表現されている。中国では最大級の贈り物として位置づけられているらしい。Tさんが知り合いの中国人から贈呈されたが、その大事な人物図鑑を小生に託すという。
 
 「こんな立派なものをいただけない」と断ったが、「ぜひ受け取って、時間があるときにゆっくり見てほしい」と再度差し出した。それでありがたくお預かりすることにした。「三国志」に登場する曹操関羽張飛諸葛亮などの芸術的に隈取りされた顔を見ているだけでも楽しい。昔読んだはずの「三国志」だが、その中味はほとんど忘れていた。
 
Tさんは「これも二組あるから、一組上げる」と「鄧小平的故事①②」のDVD二枚を手渡した。「パソコンで見られるから」。なにか一挙に「中国色に洗脳される」ような気分になった。そのことを告げたら、Tさんはいつものように温和な笑顔を返した。彼の奥さんが速やかに快復するよう願っている。