NHK「プロフェッショナル」/医師・国際NGO代表・川原尚行氏

  昨夜のNHK「プロフェッショナル~仕事の流儀」にかなり(!!)心を動かされた。アフリカ・スーダンで医療活動に取り組んでいる医師・国際NGO代表の川原尚行氏の地道で粘り強い活動だ。「アフリカの大地、志で駆ける」とのタイトルを上回るドキュメント内容だった。
 
 川原氏は外務省医務官という地位を捨てて、自らの支援活動を始めた。当初は援助物資として持ち込んだ医薬品を手続き不備から焼却しなければならなかったなど、思わぬ失敗もあった。そのことを「自分が支援してやってやる、そんな驕(おご)りがどこかにあった」と語った。
 
 とにかく「行動の人」だ。スーダンの人々と寝食をともにして、その懐に飛び込んでいく。そして、一つずつ病気に苦しむ人々の役に立っていく。「宮沢賢治の心」をアフリカで実践している日本人、そう感じた。高校時代はラグビー部キャプテンだったというが、よく分かった。
 
 彼が番組の中で語った「日々、課題と迷いの連続です。それでもやらなければならない」、「スーダンの人々との交流を通して、自分も生き方を教えられていることが分かってきた」という言葉は重い。彼の始めた活動が少しずつ根づいてきて、現地で医療スタッフが育っている。
 
20日(金曜日)夜に再放送される。(メニューを飛ばして本文へ移動する)