オレ流「ブリ」の焼き方

 昨日、ブリの塩焼きをやってみた。本ブリより若いフクラギを午前から自然解凍した。久しぶりに出刃包丁を出して、昼過ぎ、三枚おろしにした。そして、真中から切って、4枚の切り身にした。ここで自己流の塩処理をした。塩を薄めにまぶして、その上から料理酒を垂らして手のひらで身に刷り込んだ。先日刺身で食べた成魚のブリよりは幼いので、それほど脂が乗っていない。
 
この切り身の上下にキッチンペーパーを敷いて、それをさらに新聞紙で挟みこんだ。軽く重しをかけた。これで余計な水分が抜けて身が締まってくるし、塩味もイイ感じに身に滲みていく。キッチンペーパーと新聞紙に生臭い水気が吸収されるのだ。夕飯時に、それをガスで焼いた。塩分がやや薄すぎなので、少しだけ醤油を垂らしていただいた。新鮮な香りが鼻腔に広がった。
 
 大きめの4切れの焼き魚は、予想通り味が凝縮されていた。まさしく初冬の恵みである。「ブリは雪が降るころから脂が乗って、本格的に旨くなる」と漁師は伝えてきた。先日届いた箱の中に、50cm前後のフクラギも5尾入っていたのだ。ブリは出世魚なので成長に伴い、呼び名が変わっていく。石川、関西では「年末年始の魚」として独自のブリ文化を有する。