「イカの生ぼせ」

   積丹町の妹が先日送ってくれたイカを昨晩バター炒めで食べた。大きくて身が厚い立派な真イカだった。袋には「生ぼせ」とメモが入っていた。浜風でさっと干したものだ。このひと手間でぐっと旨みが増す。積丹半島イカの季節に入ったのだ。夜になれば沖合いに漁灯が並んで神秘的な光景が現れる。いよいよ夏本番だ。
 
 イカはタコと同じで体にきわめて良い食材だ。暑くなって食欲が少し落ちたと思ったら、必ずイカかタコを食う。リポビタンDではないがタウリンなど栄養素がたくさん含まれている。まちがいなく元気が出る。イカは刺身良し、焼いて良し、炒めて良し、煮ても良し!!! タコよりも値段が安い。
 
  イカ、タコの血液は青い。へモシアニンが含まれていて、酸素と結びついて銅イオンで青くなる。人間などの血が赤いのはヘモグロビンで鉄イオンによる。子どものころ理科の実験で顕微鏡を覗いた。父が早朝に獲ってきたイカは、実験後、昼休みに職員室で刺身になった。
 
 わが郷里・古平(ふるびら)町のHPに古平町6月の水揚情報が出ている。今年のイカ漁獲量はまずまずの出足だが、値段が安いようだ。これから秋までイカ漁は続く。漁獲量も値段も高くなるように願っている。北海道の短い夏とイカ漁の漁灯は切り離すことができない。