「鮭の白子」三種

年末30日に北海道・積丹町の妹夫婦から特大の生鮭が届いた。とりあえずそのまま冷凍しておき、娘の亭主・T君が来た1月3日に解体してもらった。彼は釣り好きで魚の扱いは慣れている。そのとき、2本の白子が取り出された。約30cmもあるのが2本。新鮮なのでツヤツヤしていた。
 
家人が「一本は鮭鍋に入れるので、取っておく」。もう一本はわたしが自分で「煮付け」にした。一口大6個に切って、酒と醤油で煮込んだ。鮭の白子はしっかりした硬さなので身崩れしない。翌日夜、一人で半分食べ、後日、残りを食べた。コクの塊、元気の素だった。
 
この週末、寒かったので家人が野菜たっぷり、鶏団子入り鮭鍋の用意をした。味噌仕立てにした。鮭の巨大な頭はわたし専用だ。海に面していない土地で育った家人は、魚の頭や白子を食することをしない。「こんな旨い物を」と奨めても、食べない。それは食文化の問題だ。
 
この鮭鍋は量も多かったが、その出汁はかなり優れたものだった。わたしは頭の各部位の身や軟骨をしゃぶりながら食べた。脳天と目玉の周りのゼラチンの旨さ!! 白子は2/3に縮んでいたが、濃厚な味を残していた。翌朝、自分の顔がめずらしくしっとりしていた。コラーゲンが効いた?!
 
冷蔵庫にはもう一品「鮭白子の燻製」が入っている。札幌の妹が送ってくれた。この燻製は初めて食べる。本当は美味しい日本酒か白ワインでいただきたいところだ。今週中にもこの白子燻製を味わい、心身に気合を入れるつもりだ。燻製することでエキスが凝縮されているはずだ。