積丹産鮟鱇、うまし

 寒風がつづくので「あんこう鍋にします」と家人が言った。二階の息子家族と一緒に久しぶりに鍋を囲もうとの嗜好だ。積丹半島の深海から上がった鮟鱇は、妹夫婦の下処理で部位ごとにきれいに分けられていた。出汁は昆布で今夜は味噌味。
 
 野菜は白菜、長ネギ、エノキ、ニンジン、大根、豆腐など盛り沢山入れた。昼過ぎから解凍したあと、すばやく湯引きして生臭さを完璧に排除した。その一手間で上品な鮟鱇鍋になった。家族3代6人で身にアラにしゃぶりついた。肝は濃厚。
 
 積丹半島沖の鮟鱇は初めて。足が早い魚なので流通には乗らない。揚がる量も少ないはずだ。たまに獲れたカジカやゴッコ(ほていうお)も鍋料理で、漁師家族のご馳走になる。食卓が豪華になったようで、弟と大食い競争ではしゃいだ。
 
 二月初めまでの厳寒中に、大きな生タラにジャガイモ、長ネギ入れてオショウ煮(塩鍋)が楽しめる。昨夜お礼のメールとゴッコの注文をした。ゴッコは産卵のために1~2月に深海から沿岸に寄る。珍魚をどう食べるかでニヤリ、アタマ一杯。