真鱈の昆布締め

　昨夕食にタラの昆布締めが出た。北海道・積丹町の妹が送ってくれた一品で、凝縮された旨味を堪能した。鮮度の良いマダラを昆布で挟み、　一晩置いて食する。タラの身から水分が抜け、昆布の品の良い旨味がタラの身に沁みる。

 

　このようにタラを調理する人は少なくなっているだろう。わたしの祖母から母に、母からその娘に引き継がれてきた。食文化と言ってもいいだろう。そう思い、しっかり味わった。少し厚目に切っていたので、なおさら口の中に旨味があふれた。

 

　かつてタラの刺身も食べた。半分凍った状態で下してあった。タラその身は淡白な味なのでパンチ力に欠けた。やはり昆布との組み合わせはベストマッチなのだ。久しぶりに食べた母親の味に納得した。海辺の町に住む人たちのご馳走だ。