酒と水分制限

   「障りなく水の如くに喉を越す酒にも似たるわが歌もがな」。人を酔わせ、唸らせる酒、そして、和歌。読売2面「四季」がこのところ坂口謹一郎の歌を連続して取り上げている。発酵醸造に関する研究では世界的権威の一人で、「酒の博士」として知られた。一方、新春歌会始の召人も務め、歌人としても有名だ。選者の長谷川櫂は「坂口がお手本にしたのは何よりも水のごとき酒だった」と解説している。
 
 このブログで酒に関する話を書くことも多い。先日、友人から「そんなに飲んで大丈夫か? 気をつけて! 元気になったのは嬉しいけど」と心配のメールをもらった。たしかに最近、居酒屋の話やワインの話などをけっこう書いてきた。古くからの飲み友達だが、今は北海道に帰っていて、なかなか会う機会がない。こうしてメールをくれる彼に心から感謝の返信をした。仲間とはありがたいものだ。
 
 残念ながら小生は水分制限をしなければならない。一日合計600CC程度しか取れないので、量的にはあまり飲めないのだ。坂口が歌う「水の如く喉越しの良い酒」をグビグビと飲みたいが、それも叶わない。ただし、これを突破する秘策はある。急ぎ足で20分ほど歩けば、300CCほど発汗や吐息で蒸発する。この結果、最大で生ビール中ジョッキー一杯と日本酒かウイスキー水割りを小さなコップ半分まで可能になるのがわかった。他の水分は少なめにする。ささやかな付き合い酒!!