帰郷(3)―余市町「山本観光果樹園」

 
 余市町は「マッサン」前夜だった。9月末から放映されるNHK朝ドラが、ここ余市で本格ウイスキーを造り始めた竹鶴政孝・リタ夫妻をモデルにしている。先日もロケ隊が来たとかで、どこに行ってもポスターが貼ってあった。これを機会に上手く町おこしができればいいのだが、「やはり地元に根を張った活動だけが今後につながる」(余市高校同級生K君の見解)のだ。単に一過性のイベントで終わらないように外野席から応援したい。
 
 日本海を臨む丘の上に「余市 山本観光果樹園」がある。山本君も同級生で50年間この地でがんばってきた。現在、年間3万5千人の観光客が車や観光バスなどで押しかける。今回(6/14)は郷里・古平(ふるびら)町に帰る途中に寄って、親戚や友人たちに名物の特製「アップルパイ」を買った。札幌まで迎えに来てくれた積丹町の妹夫婦が一緒だった。山本君が「100%リンゴジュース」を出してくれた。北海道フードマイスターの妹はその美味しさに驚いて数本買っていた。
 
 ちょうどイチゴの時期で、大粒で甘いのを口に含んだら「Oh! ストロベリー★★★」の感じだった。これからサクランボのシーズンが始まる。ジンギスカン料理やBBQも楽しめるので、家族連れやグループでの訪園が多いそうだ。3割ほどが東南アジアなど外国のお客さんだという。山本君は積極的に海外に出かけて、付加価値の高い高級果物を売り込むと同時に、観光誘致で奮戦中だ。観光果樹園のグローバル展開をさらに拡充してほしい。ハッチ(山本君の愛称)、ガンバレ!!