幸運魚・ゴッコ汁

 昨夜「ゴッコ汁」をやった。家人が2軒分つくって二階の息子家族にもあげた。北海道の郷土料理・ゴッコ汁は寒中が旬。産卵時の見事なゴッコ(ほてい魚)の身と大きな卵が特徴。コンブだしに豆腐、長ネギを加えていただく。

 

 獲れる数が少なく傷みが早いので漁師関係者以外あまり食べられなかった。北海道・東北日本海側の100㍍海底で育ち、産卵時に海岸ちかくに寄ってくる。子どものころ潮が引いた磯浜にゴッコが残されていたのを見た。

 

 淡白で上品なコクの旨味はコラーゲンによる。ゴッコはほとんどの部分を食べる。身のコラーゲンはおそらくクラゲやエビ類プランクトンをエサにしているからだろう。体型、顔つきはイケ魚ではないが、食べたら極上の深海魚。

 

 30年前の2月、独立して新会社を立ち上げた。披露パーティの前夜、3人の協力者にごっこ汁を振る舞った。祝いの宴にふさわしい魚で、近くの寿司屋さんに調理を頼んだ。要点を伝えたらプロの味で出てきた。myラッキーフイッシュ、“ゴッコ”。